国連総長、食料危機でも仲介=穀物輸出でロシアと交渉 2022年05月19日 08時05分

18日、ニューヨークの国連本部で開かれた食料安全保障に関する閣僚級会合で発言するグテレス国連事務総長(右から4人目)(EPA時事)
18日、ニューヨークの国連本部で開かれた食料安全保障に関する閣僚級会合で発言するグテレス国連事務総長(右から4人目)(EPA時事)

 【ニューヨーク時事】グテレス国連事務総長は18日、ロシア軍によるウクライナ侵攻で穀物や肥料の輸出が滞っている問題について、解決に向け両国や米国、トルコ、欧州連合(EU)などと交渉していると明らかにした。ウクライナでの民間人退避に続き、世界で懸念が強まる食料危機への対処でも仲介に乗り出した。
 米国主催の食料安全保障に関する閣僚級会合で語った。グテレス氏は、危機解消には世界屈指の穀倉地帯ウクライナでの食料生産回復が欠かせないと強調。「ロシアは(同国軍が封鎖している)ウクライナの港に備蓄された穀物の安全かつ確実な輸出を認めなければならない」と訴えた。
 また、ロシアやベラルーシが主要輸出国である肥料の供給維持も重要だと指摘。詳しい交渉内容には言及しなかったが、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは先に、グテレス氏がロシアによる肥料輸出を可能にするよう西側諸国に働き掛ける代わりに、ロシアに対しウクライナが穀物を輸出できるよう求めていると報じていた。
 グテレス氏は仲介の見通しについて「希望を持っているが、まだ道半ばだ」と慎重姿勢を示した。一方、会合で議長を務めたブリンケン米国務長官は、米政府として緊急食料支援に2億1500万ドル(約275億円)を追加拠出すると表明した。 

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