独立機運、EU離脱で再燃=英スコットランド 2021年05月06日 16時27分

スコットランド自治政府のスタージョン首相=4月27日、ウィグタウン(AFP時事)
スコットランド自治政府のスタージョン首相=4月27日、ウィグタウン(AFP時事)

 【ロンドン時事】英北部スコットランドでは、一時下火となった独立の機運が英国の欧州連合(EU)離脱を機に再燃した。EU残留を望んだ地域の声が中央政府に無視され、愛着を感じる「大欧州」から不本意な形で引き離されたからだ。
 「欧州よ、じきに戻ってくる。だから明かりを消さないで」。独立運動を主導するスコットランド民族党(SNP)のスタージョン党首(自治政府首相)は、英国が昨年12月末にEUを完全に離脱した際、ツイッターで熱烈な「ラブコール」を送った。英国から独立した暁には、EUに「再加盟」する考えだ。
 2016年の英国民投票は、「EU離脱」票が51.9%と、残留の48.1%を小差で上回った。ただ、スコットランドでは残留票が62.0%に達し、離脱の38.0%に大差をつけた。離脱支持が4割に満たなかった地方は、国内でスコットランドだけだ。
 スコットランドは英主要地域のイングランドともともと別の国だったことから、考え方が異なる。EU離脱を後押しした移民排斥の主張も、スコットランドでは浸透しなかった。
 ジョンソン英首相はそうした国内の分断に配慮せず、EUからの自主独立を優先する「ハード・ブレグジット(強硬な離脱)」路線を追求。スタージョン氏は離脱でEUとの経済的なつながりを弱めないよう訴えたが、それも反映されなかった。
 スコットランドでは14年の住民投票で独立反対が55.3%を占め、議論はいったん収束した。その後、英国がEUを離脱した20年1月ごろから世論調査で独立賛成が反対を上回るようになり、同年末には賛成が6割に迫った。 

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ジョンソン英首相=4月28日、ロンドン(EPA時事)
ジョンソン英首相=4月28日、ロンドン(EPA時事)

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