中国、経済運営「正常化」目指す=2年ぶり成長率目標 2021年03月05日 11時55分

 【北京時事】中国政府は2021年の経済成長率目標を「6%以上」に設定した。20年は新型コロナウイルスの流行など不確定な要因が多いとして提示を見送っている。2年ぶりの数値目標には、感染をほぼ封じ込めた自国のコロナ対策や、主要国で唯一のプラス成長を昨年実現したことを踏まえ、経済運営の「正常化」を目指す意向がうかがえる。
 20年の成長率はコロナ禍に伴う上半期の景気低迷が響き、44年ぶりの低水準となる2.3%に落ち込んだ。ただ、インフラ投資や堅調な外需に支えられ、10~12月期には6.5%と、コロナ前を上回る水準まで回復。21年は通年で8%程度の伸びになるとの見方が有力で、6%以上という控えめな目標は実現すべき最低水準とみられる。
 20年はコロナ禍で「財政・金融政策を総動員した異例の対応」(エコノミスト)が取られたが、21年は正常化の動きが強まりそうだ。インフラ投資に充てる地方特別債の発行額は1000億元(約1兆6000億円)引き下げられたほか、20年は1兆元規模に上った感染症対策特別国債の発行も見送られた。財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は21年、前年の3.6%以上から3.2%前後に抑制される。
 中国では、過度の景気対策は不良債権の増加や不動産バブルを招くとの懸念が強い。習近平指導部はコロナ後を見据え、大幅な政策変更を避けながらソフトランディング(軟着陸)を目指す難しいかじ取りを迫られている。 

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