米シェブロン、7.8兆円買収完了=南米油田巡りエクソンと対立 2025年07月19日 05時40分

 【ニューヨーク時事】米石油大手シェブロンは18日、南米ガイアナの巨大海底油田に権益を持つ米同業ヘスの買収を完了したと発表した。取引規模は530億ドル(約7兆8000億円)。買収に反対した競合の米エクソンモービルが横やりを入れ、石油メジャー同士の法廷闘争に発展していたが、シェブロンが勝利し、権益確保が認められた。
 シェブロンは当初、2023年10月にヘスを買収することで両社が合意したと明らかにした。ただ、ガイアナの油田はもともとエクソンが発見し、ヘスなどとの企業連合で開発したものだったことから、エクソンは昨年、ヘスの権益を優先的に買い取る権利があると主張。国際商業会議所(ICC)に仲裁を申し立てていた。
 シェブロンはこの日、ICCパネルの仲裁で「有利な結果」が出たために買収の条件が整ったと説明した。一方、エクソンはパネルの解釈に「同意しない」と不満を示したが、仲裁を尊重すると述べた。ICCの仲裁に上訴手続きはない。 

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