〔NY外為〕円、147円台後半(13日) 2025年03月14日 06時54分

 【ニューヨーク時事】13日のニューヨーク外国為替市場では、トランプ米大統領の高関税政策への懸念が広がる中、リスク回避の円買い・ドル売りが進み、円相場は1ドル=147円台後半に上昇した。午後5時現在は147円74~84銭と、前日同時刻(148円18~28銭)比44銭の円高・ドル安。
 この日トランプ米大統領は自身のSNSで、欧州連合(EU)が米国産ウイスキーへの追加関税導入の方針を即座に撤回しなければ、「EUからのワイン、シャンパンなど酒類に近く200%の関税を課すだろう」と表明した。
 貿易戦争に発展し、米国の経済成長を下押しするとの警戒感が強まる中、株売り・債券買いが進み、安全資産とされる円も上昇。一時147円42銭を付けた。
 この日は、日銀の追加利上げ観測などを背景に円買い・ドル売りが先行した海外市場の流れを引き継ぎ、ニューヨーク市場も円高・ドル安地合いで取引を開始した。米労働省が朝方発表した2月の卸売物価指数(PPI)は前月比横ばいと、市場予想(ロイター通信調べ)の0.3%上昇を下回った。
 トランプ氏は、4月2日には関税や非関税障壁の高い国・地域に相応の関税を課す「相互関税」を導入する方針なども示しているものの、政策の不確実性が強く、投資家のリスク選好意欲は減退している。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0846~0856ドル(前日午後5時は1.0883~0893ドル)、対円では同160円20~30銭(同161円44~54銭)と、1円24銭の大幅な円高・ユーロ安。

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