〔米株式〕NYダウ反落、97ドル安=ナスダックはほぼ横ばい(5日午前) 2023年06月05日 23時42分

 【ニューヨーク時事】週明け5日午前のニューヨーク株式相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策の行方に関心が集まる中を反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時15分現在、前週末終値比97.92ドル安の3万3664.84ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は0.34ポイント安の1万3240.43。
 米労働省が2日発表した5月の雇用統計では、非農業部門の就業者数は前月比33万9000人増と市場予想(19万人増=ロイター通信調べ)を大幅に上回り、景気後退懸念が後退。一方、失業率は3.7%に上昇。平均時給の伸びは前月同月比4.3%に鈍化した。労働市場の過熱感が弱まり、インフレ再加速への警戒感が和らいだ。こうした中、FRBが6月13、14両日開催するの連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとの観測が強まり、ダウは700ドル超高で終了した。週明けのこの日は上げ一服感が広がり、積極的な売り買いは控えられている。
 米サプライ管理協会(ISM)が発表した5月のサービス業購買担当者景況指数(PMI)は、50.3(前月51.9)と、5カ月ぶりの低水準。市場予想(52.3)を下回った。市場はいったん売りで反応したが、下げ幅は限られている。
 個別銘柄では、インテル、セールスフォースがともに2%超安となり、ダウ平均を下押し。一方、年次開発者会議を控えたアップルが1.5%高で推移している。エクソンモービル、シェブロンなど石油関連は軒並み堅調。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟で構成する「OPECプラス」が4日の会合で協調減産方針の来年末までの延長で合意。さらにOPEC盟主のサウジアラビアが自主的な追加減産を表明したことが材料視された。

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