〔NY外為〕円、132円台後半(30日) 2023年03月31日 06時56分
【ニューヨーク時事】30日のニューヨーク外国為替市場では、欧州の物価指標を受けたドルの対ユーロ相場下落が波及し、円相場は1ドル=132円台後半と上昇した。午後5時現在は132円70~80銭と、前日同時刻(132円84~94銭)比14銭の円高・ドル安。
ドイツ当局が発表した3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比7.4%上昇と高い水準を維持した。欧州中央銀行(ECB)の利上げが継続するとの見方から欧州の金利が上昇。ドルは、対ユーロで売られ、下落した。
この日の円相場は、132円60銭で取引開始。ドル売りは円相場にも波及し、円買いが優勢な展開となった。ただ一方で、米中堅2行の経営破綻をきっかけにした信用不安が後退したことで、安全資産としての円を売る動きもあり、値動きは限定的だった。
市場では、FRBが積極的な利上げ路線へと再転換するとの警戒感もあり、「円相場は再び135円台に下落する可能性がある」(欧州系金融機関)との声もあった。
米商務省は31日に米連邦準備制度理事会(FRB)が重視する2月の個人消費支出(PCE)物価指数を発表する。金融政策の先行きを見極めようとの思惑から、積極的な取引は控えられた。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0899~0909ドル(前日午後5時は1.0838~0848ドル)、対円では同144円71~81銭(同144円04~14銭)と、67銭の円安・ユーロ高。