〔米株式〕NYダウ続伸、141ドル高=金融不安後退でリスク選好(30日) 2023年03月31日 06時23分

 【ニューヨーク時事】30日のニューヨーク株式相場は、金融不安後退を背景にリスク選好の動きが強まり、2日続伸した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比141.43ドル高の3万2859.03ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は87.23ポイント高の1万2013.47で引けた。
 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比9698万株減の8億4620万株。
 今月の米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻を受けた金融不安深刻化が依然懸念されているものの、この日もリスク回避の動きを誘発する重大なニュースに乏しい状況。こうした中、ダウは朝方から買い優勢で推移した。
 このところの相場上伸基調を眺めた利益確定売りに押され、取引中盤に一時マイナス圏に沈んだ。だが、売り一巡後はハイテク株などに買いが入り、取引終盤は堅調な値動きを示した。ナスダックは2月15日以来約1カ月半ぶりに終値で1万2000台を回復した。
 銀行システム不安が和らぎ、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ抑制に動きやすくなっている。このため、翌日の個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控えた警戒感が上値を抑える要因だった。
 個別銘柄では、インテルが1.8%高と、ダウ銘柄で最大の上昇率を記録。ボーイングが1.5%高。ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが1.4%高。マイクロソフトとウォルト・ディズニーがそれぞれ1.3%高。アップル、メルク、シェブロン、ウォルマートがそれぞれ1.0%高。
 一方、アメリカン・エキスプレスが0.7%安。ビザ、IBM、スリーエムはそれぞれ0.4%安。

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