〔NY外為〕円、130円台後半(28日) 2023年03月29日 06時31分

 【ニューヨーク時事】28日のニューヨーク外国為替市場では、持ち高調整などで円買い・ドル売りが進み、円相場は1ドル=130円台後半に上昇した。午後5時現在は130円87~97銭と、前日同時刻(131円53~63銭)比66銭の円高・ドル安。
 朝方は新規の手掛かり材料難からポジション調整的な円買い・ドル売りが先行。年度末を控えた輸出企業のリパトリ(資本の本国環流)や実需筋とみられる円買いも重なり、円は一時130円42銭まで上昇した。あと米長期金利の指標となる10年債利回りがじわりと上昇したことを受けてドルが買い戻され、131円台前半に軟化する場面もあったが、130円台に切り返し、不安定な値動きとなった。
 米地方中堅銀行ファースト・シチズンズ銀行による経営破綻したシリコンバレー銀行(SVB)の買収合意を受け、銀行システム不安が拡大するとの懸念はひとまず後退。ただ、米金融当局が銀行規制を強化すれば与信条件が引き締められるとの見方から、経済成長への影響が警戒されている。米連邦準備制度理事会(FRB)のバー副議長はこの日、上院銀行委員会で議会証言を行い、SVB破綻を「リスク管理の失敗」と断じた上で、資産1000億ドル以上の中堅銀行に対する資本・流動性の規制を強化する意向を示した。
 一方、米民間有力調査機関コンファレンス・ボードが午前に発表した3月の消費者景気信頼感指数は104.2と、前月(103.4)、市場予想(101.0=ロイター通信調べ)をともに上回ったが、相場への影響は限定的だった。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0840~0850ドル(前日午後5時は1.0795~0805ドル)、対円では同141円96銭~142円06銭(同142円02~12銭)と、06銭の円高・ユーロ安。

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