〔米株式〕NYダウ反落、37ドル安=利益確定売り(28日) 2023年03月29日 05時30分
【ニューヨーク時事】28日のニューヨーク株式相場は利益確定売りが優勢となり、反落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比37.83ドル安の3万2394.25ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は52.76ポイント安の1万1716.08で引けた。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比1億2044万株減の8億3739万株。
経営破綻した米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の事業を巡っては、ファースト・シチズンズ銀行が継承することが決まった。金融システム不安の深刻化に対する懸念が後退してリスク回避の動きが弱まり、午前のダウは強含みの展開となった。
ただ、この日は重要な材料に乏しく、買い一巡後は3営業日続伸を受けた利食い売りに押され、午後にマイナス圏に沈んだ。取引終盤に値を戻したものの、ハイテク株中心に売り意欲が強く、軟調に推移した。
銀行システム不安が和らぎ、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ抑制に動きやすくなったことも上値を抑える要因だった。市場では「銀行システム不安に関する問題が見えてくるのはこれから」(日系証券)と、警戒する声も聞かれた。
米民間有力調査機関コンファレンス・ボードが朝方発表した3月の米消費者景気信頼感指数は104.2と、前月の103.4から改善。市場予想を上回り、発表直後のダウはこの日の高値圏で推移した。
個別銘柄では、アメリカン・エキスプレスが2.4%安と、ダウ銘柄で最大の下落率を記録。ユナイテッドヘルス・グループが1.9%安。メルクが1.3%安。ジョンソン・エンド・ジョンソンが1.0%安。ウォルト・ディズニーが0.8%安。ビザが0.7%安。
一方、朝方発表した四半期決算で売上高が市場予想を上回ったウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは2.7%高。ボーイングが2.2%高。化学大手ダウは1.8%高。