〔NY石油〕WTI続伸、69.33ドル(21日) 2023年03月22日 04時22分

 【ニューヨーク時事】21日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、金融システム不安が拡大するとの懸念が後退したことを受け、続伸した。米国産標準油種WTI中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比1.69ドル(2.50%)高の1バレル=69.33ドルだった。5月物は1.85ドル高の69.67ドル。
 スイス金融大手UBSは19日、経営危機に陥ったクレディ・スイスの買収で合意。米銀の相次ぐ経営破綻をきっかけとした欧米の金融システム不安が深刻化し、世界に波及するとの懸念が薄らいだ。また、イエレン米財務長官は21日にワシントン市内の講演で、銀行が取り付け騒ぎに見舞われた際の預金全額を保護すると明言。市場の不安心理が改善し、リスク資産である原油に買いが入った。
 米連邦準備制度理事会(FRB)はこの日から2日間、連邦公開市場委員会(FOMC)を開催。市場では0.25%の追加利上げに踏み切るとの見方が強いものの、欧米でくすぶる金融不安を背景に、FRBは慎重な判断を下すものとみられる。
 ▽ガソリン=続伸。中心限月4月物の清算値は0.29セント高の1ガロン=253.89セント。
 ▽ヒーティングオイル=4営業日続伸。4月物の清算値は0.31セント高の1ガロン=269.02セント。

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