〔NY外為〕円、131円台前半(20日) 2023年03月21日 06時13分
【ニューヨーク時事】週明け20日のニューヨーク外国為替市場では、欧米の金融システムに対する不安がくすぶる中、円相場は1ドル=131円台で底堅い値動きとなった。午後5時現在は131円26~36銭と、前週末同時刻(131円80~90銭)比54銭の円高・ドル安。
スイス金融最大手UBSは週末、経営危機に陥ったライバル、クレディ・スイスの買収に合意。これを受け、海外市場ではドルがユーロやスイス・フランに対して売り戻され、対円でも下落した。
米市場は円高・ドル安基調を引き継いで始まったが、その後は131円台を方向感なく推移。UBSによるクレディ・スイス救済に加え、日米欧6中銀がドル資金供給の強化で協調したものの、この日も米地銀ファースト・リパブリック銀行株が売り込まれるなど、リスク回避の流れは払拭(ふっしょく)されず、安全資産とされる円の下値は限定的だった。
市場の関心は、21~22日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)に向いている。金融市場の混乱を踏まえ、今会合では利上げを巡る判断に加えて、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見内容や、参加者らが示す最新の政策金利予測「ドット・プロット」に変化があるかどうかなど注目材料が多く、様子見ムードの拡大につながった。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0717~0727ドル(前週末午後5時は1.0661~0671ドル)、対円では同140円89~99銭(同140円54~64銭)と、35銭の円安・ユーロ高。