〔NY石油〕WTI反発、67.64ドル(20日) 2023年03月21日 04時34分
【ニューヨーク時事】週明け20日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、金融不安への根強い警戒感に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策会合を控えた思惑から不安定な値動きとなったものの、終盤にかけて買いが優勢となり反発した。米国産標準油種WTIの中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前週末比0.90ドル(1.35%)高の1バレル=67.64ドル。5月物は0.89ドル高の67.82ドルだった。
外国為替市場では対ユーロでドルが下落。ドル建て商品である原油の割高感が薄れたことから取引終盤にまとまった買いが入り、相場は午前の下げ幅を一掃。プラス圏に押し上げられた。
スイス金融最大手UBSは19日、経営危機に陥った同業クレディ・スイスを30億スイスフラン(約4300億円)で買収することで合意したと発表した。また、FRBや日銀など日米欧の6中央銀行は、米ドルの資金供給を毎日実施する拡充策で協調することを決定。これらをきっかけに過度なリスク警戒感が後退したことも、相場の支援材料となった。
FRBは翌21日から22日まで連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。金融市場の動揺が続く中、市場では、FRBが利上げを続けるのかどうかなど、さまざまな思惑が交錯。中盤にかけては不安定な値動きだった。
▽ガソリン=反発。中心限月4月物の清算値は3.45セント高の1ガロン=253.60セント。
▽ヒーティングオイル=3営業日続伸。4月物の清算値は0.84セント高の1ガロン=268.71セント。