〔NY金〕続伸、1982.80ドル=一時2000ドル台(20日) 2023年03月21日 03時57分
【ニューヨーク時事】週明け20日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、安全資産としての需要から追随買いが入り、続伸した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前週末比9.30ドル(0.47%)高の1オンス=1982.80ドル。
スイス金融最大手UBSは19日、経営危機に陥ったライバルのクレディ・スイスの買収に合意。また、世界的な金融システム不安の沈静化に向け、日米欧の主要6中央銀行が米ドル資金供給の拡充で協調することを決定した。
しかし、投資家のリスク警戒姿勢は解けず、20日の欧州市場で銀行株の一角に売りが先行。与信の厳格化が景気の下振れリスクを増幅させるとの懸念も根強く、金相場は「質への逃避」を目的とした買いに節目の2000ドルを突破し、未明には一時2014.90ドルと、約1年ぶりの高値を付けた。
ただ、朝方以降は上げ幅を一掃する場面もあり、不安定な値動き。金融市場が混乱する中、21~22日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、連邦準備制度理事会(FRB)がどのような対応を示すかを巡って不透明感が強く、持ち高調整を中心とした商いになったもよう。