〔東京外為〕ドル、147円台後半=売買交錯でもみ合い(14日午前9時) 2025年03月14日 09時06分

 14日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、トランプ関税への警戒感からリスク回避のドル売り・円買いが強まる場面があったが、「下がったところでは買いが入りやすかった」(外為仲介業者)とされ、1ドル=147円台後半を軸にもみ合っている。午前9時現在、147円92~93銭と前日(午後5時、147円80~81銭)比12銭のドル高・円安。
 前日の海外市場では、欧州時間は買い戻しが先行し、148円20銭台に浮上した後、147円90銭前後に軟化。米国時間の序盤は、2月の卸売物価指数(PPI)の伸びが市場予想を下回ったことで、いったん147円70銭台に下落したが、ショートカバーが入り、148円30銭台に持ち直した。その後は、トランプ米政権の関税政策への警戒感を背景にリスクオフのドル売り・円買いなどが出て、中盤にかけて147円40銭台に水準を切り下げた。同水準で売りは一巡し、終盤は147円60~80銭台で方向感なく推移した。この日の東京早朝は、147円90銭前後で取引されている。
 トランプ氏は欧州連合(EU)が米国産のウイスキーへの追加関税を即座に撤回しなければ、EUからの酒類に対し「200%の関税を課す」と自身のSNSで表明した。
 14日の東京市場は、実質五・十日のため仲値公示にかけて実需のフローが膨らむとみられる。市場では「トランプ政策への懸念がドル円の上値を抑える」(大手証券)とされる一方、「147円台半ばでは買いが入りやすい」(先の外為仲介業者)との指摘があり、方向感が出づらい展開が見込まれる。
 ユーロは対円、対ドルでともに小動き。午前9時現在、1ユーロ=160円57~59銭(前日午後5時、160円62~63銭)、対ドルでは1.0854~0854ドル(同1.0866~0866ドル)。

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