〔NY金〕4日続伸、2715.00ドル=週間では2.27%高(10日) 2025年01月11日 05時30分

 【ニューヨーク時事】週末10日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米株安を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まる中で買われ、4営業日続伸した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比24.20ドル(0.90%)高の1オンス=2715.00ドル。中心限月の清算値ベースで昨年12月中旬以来、1カ月ぶりの高値となった。週間では2.27%高。
 米労働省が10日発表した2024年12月の雇用統計によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比25万6000人増と、市場予想(16万人増)を大きく上回った。失業率は4.1%と、前月から0.1ポイント改善した。これを受けて、連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを一時休止するとの観測が広がり、米長期金利が急上昇。米長期金利の上昇局面では、金利の付かない資産である金には売り圧力がかかるものの、米株式相場が大幅安となる中で投資家のリスク回避姿勢が強まり、資金逃避先として金の需要が高まった。
 トランプ次期米大統領が、20日の就任直後にどんな政策を打ち出すかに不透明感も強まっていることも、安全資産としての金の買いを後押しした。

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