〔NY石油〕WTI4日続落、68.00ドル(29日) 2024年11月30日 06時39分
【ニューヨーク時事】休場明け29日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、イスラエルとレバノンの停戦合意の実効性に対する懐疑的な見方を背景に買いが先行したものの、あと利食い売りに押され4営業日続落した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値(終値に相当)は前営業日(27日)比0.72ドル(1.05%)安の1バレル=68.00ドルだった。2月物は0.63ドル安の67.72ドル。
イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの停戦が27日に発効したが、イスラエル軍は28日、レバノン南部にあるヒズボラの関連施設を同日に空爆したと明らかにした。両者は互いの停戦違反を主張していることから、停戦合意の履行について不透明感が拡大。午前の相場は買いが優勢となり、一時69.70ドル付近まで上昇した。ただ70ドルを前に買いが息切れすると、利益確定の売りが出たもようで、午後に入るとマイナス圏に沈んだ。
米エネルギー情報局(EIA)は29日、9月の国内の原油生産が前月比日量15万7000バレル減の同1320万バレルになったと報告した。減少幅は今年1月以来の大きさとなった。
ロイター通信は関係筋の話として、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は、来年1月に開始を予定していた減産幅の縮小について、1~3月期中は延期することを協議していると報じた。12月1日に当初予定されていた閣僚級会合は5日に延期された。
▽ガソリン=4営業日続落。中心限月12月物の清算値は2.97セント安の1ガロン=194.37セント。 ▽ヒーティングオイル=続落。12月物の清算値は1.06セント安の1ガロン=219.30セント。