〔NY金〕続伸、2681.00ドル=月間では2.84%安(29日) 2024年11月30日 04時53分

 【ニューヨーク時事】休場明け29日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米金利とドル指数の低下を眺めて買いが優勢となり、続伸した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前営業日(27日)比16.20ドル(0.61%)高の1オンス=2681.00ドル。
 月末を前に、外国為替市場では持ち高調整のドル売りが進行。また、米長期金利の指標である10年債利回りは4.2%台を割り込んだ。これを受け、ドル建て商品に割安感が生じたほか、利子を生まない資産の金の投資妙味が増したとして、資金を振り向ける動きが継続した。ただ、この日は米感謝祭休場明けで動意に乏しく、相場は2680~2690ドル台のレンジをほぼ横ばいに推移した。
 一方、月間の騰落率は、中心限月ベースで2.48%安。上旬の米大統領選でトランプ前大統領が勝利し、財政拡張策を通じた金利高止まりへの警戒から、金相場は大幅下落した。中旬以降はウクライナ情勢の緊迫化に伴い、安全資産としての需要から見直し買いが入ったものの、下旬に中国、カナダ、メキシコへの関税引き上げ方針が発表されると再び売り込まれるなど、全般に荒い値動きとなった。

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