〔東京外為〕ドル、143円台前半=買い一巡後は伸び悩む(5日午後3時) 2024年09月05日 15時10分

 5日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(出来高)は、午前中にみられた実需の買いが一巡した後は1ドル=143円台前半で伸び悩んでいる。日経平均株価の下落が圧迫要因となった。午後3時現在は、143円38~40銭と前日(午後5時、144円99~145円00銭)比1円61銭の大幅ドル安・円高。
 ドル円は早朝、前日の海外市場で急落した流れを受け、143円半ばで始まった。午前9時前には143円10銭台に続落したが、同水準では買い戻しが入ったほか、実需筋の買いも加わり、仲値にかけては143円80銭前後に浮上。正午前後も同水準を維持した。ただ、午後に入ってからは日経平均の下落に圧迫され、一時143円30銭台に反落。午後3時にかけてはやや持ち直している。
 前日の海外市場では、欧州時間は144円台後半から145円台前半でもみ合った。米国時間は、米雇用動態調査(JOLTS)が弱めとなり、FRBの大幅利下げ観測が台頭。ドル円は144円00銭近辺に急落。その後も軟調となり、終盤は143円70銭付近に水準を切り下げた。
 東京時間は早朝に発表された毎月勤労統計が強めとなり、「日銀の追加利上げへの思惑が浮上した」(FX業者)ことがドル円を押し下げた。もっとも、売り一巡後は「実需筋からとみられる買いが支援要因になった」(為替ブローカー)とされる。午後は、日経平均の下落を受けて「ドル円は上値が重くなった」(同)。今夜のADP全米雇用報告などを控え、「弱い内容だと改めて下値模索になるだろう」(大手邦銀)との声が聞かれる。
 ユーロも午後は対円で軟調。対ドルは横ばい圏。午後3時現在、1ユーロ=158円88~90銭(前日午後5時、160円29~31銭)、対ドルでは1.1080~1080ドル(同1.1054~1056ドル)。

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