〔米株式〕ダウ小反発、38ドル高=米景気先行きに警戒感(4日) 2024年09月05日 05時44分
【ニューヨーク時事】4日のニューヨーク株式相場は、米景気先行きへの警戒感がくすぶる中、小反発した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比38.04ドル高の4万0974.97ドルで終了。一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は52.00ポイント安の1万7084.30で引けた。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比1億3093万株減の8億5982万株。
前日に大きく値を下げた反動から買いが入り、ダウは取引前半、プラス圏で推移した。この日発表された7月の雇用動態調査が市場予想を下回ったことを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が今月、0.5%の大幅利下げに踏み切るとの観測が高まった。これを受けて長期金利が低下し、ダウ、ナスダックともに上げ幅が拡大した。
ただ、FRBが一段の景気鈍化を示す全米12地区の連銀景況報告(ベージュブック)を公表したことが重荷となり、ダウは上値の重い展開が続いた。市場参加者は「8月の雇用統計発表を控える中、動きづらく様子見だった」(日系証券)と振り返った。
個別銘柄では、米鉄鋼大手USスチールが17.5%安と急落した。米紙ワシントン・ポストなどが、バイデン政権が日本製鉄によるUSスチール買収を正式に阻止する方向で準備に入ったと報じたことが嫌気された。
ダウ構成銘柄は、ボーイングが1.4%高、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が0.8%高、ゴールドマン・サックスが0.7%高。アマゾン・ドット・コムは1.7%安、JPモルガン・チェースは0.4%安、インテルは3.3%安だった。