〔NY石油〕WTI小幅続落、85.36ドル(16日) 2024年04月17日 05時03分

 【ニューヨーク時事】16日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、中東情勢の悪化に伴う過度の供給不安が後退する中、需要先行き懸念が重しとなり、小幅続落した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.05ドル(0.06%)安の1バレル=85.36ドルとなった。6月物は0.03ドル安の84.83ドル。
 イスラエルの戦時内閣は16日、イランによる前例のない対イスラエル攻撃への対抗措置について議論。イラン領土内を攻撃するとの報道がある一方、米国などが自制を求めていることから限定的な攻撃にとどまるとの見方も根強い。イスラエルの対抗措置が原油の供給混乱に拡大するとの懸念がやや後退し、買いの流れは一巡した。
 この日は、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長をはじめ複数の高官が講演。ジェファーソン副議長は午前の講演で、今後発表の経済指標で予想以上のインフレ持続が示されれば、金利据え置きが長期化する可能性に言及。これを受け、長期にわたる高金利水準が経済成長を抑制し、原油需要の鈍化を招くとの警戒感が再燃。相場は下押しされ、一時84ドル台まで下落した。
 一方、イエレン米財務長官は16日記者会見し、イランのイスラエル攻撃を受け、「同盟国と経済制裁で協力することをためらわない」と言明。数日中にイランに対する追加制裁措置を発表するとの見通しを表明した。制裁が石油輸出国機構(OPEC)加盟の主要産油国イラン(日量300万バレル強)の輸出削減に及ぶとの観測から売りが抑えられたとの見方もあった。
場の次の注目材料は、米官民が16日夕と17日午前に発表する原油在庫週報。ロイター通信調査(16日午後公表)によると、12日までの1週間の米原油在庫は前週比140万バレルの積み増しが予想されている。一方、ガソリン、ディスティレート(留出油)在庫はそれぞれ90万バレル減、30万バレル減と小幅な取り崩しとなる見込み。
 ▽ガソリン=反発。中心限月5月物の清算値は3.84セント高の1ガロン=282.23セントと、2023年8月下旬以来、7カ月ぶりの高値となった。
 ▽ヒーティングオイル=続落。5月物の清算値は0.29セント安の1ガロン=265.13セント。

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