〔NY外為〕円、148円台前半(20日) 2023年11月21日 07時29分
【ニューヨーク時事】週明け20日のニューヨーク外国為替市場では、米利上げ停止観測を背景に円買い・ドル売りの流れが強まり、円相場は1ドル=148円台前半に上昇した。午後5時現在は148円34~44銭と、前週末同時刻(149円56~66銭)比1円22銭の大幅な円高・ドル安。
先週発表された米消費者物価指数(CPI)など一連の指標で、インフレ鈍化や労働市場を巡る状況が引き続き緩和していることが示唆され、市場では米政策金利水準がピークに達したとの見方が台頭。米金利先高観が薄れる中、持ち高調整の円買い・ドル売りが活発化した。海外市場で円は一時148円10銭近辺と、10月3日以来約7週間ぶりの高値水準を更新。ニューヨーク市場でも円買い・ドル売り地合いが継続した。
この日午後行われた20年物米債入札が順調な結果となったため、米長期金利の指標である10年債利回りが低下すると、一時的にドル売りが強まる場面もあった。
米有力調査会社コンファレンス・ボード(CB)が午前発表した10月の景気先行指標総合指数は前月比0.8%低下と、市場予想(0.7%低下=ロイター通信調べ)を下回った。19カ月連続で低下したが、影響は限定的だった。
市場の関心は、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ開始時期に移行している。連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(10月31日~11月1日開催分)の公表を翌21日に控え、2会合連続で金利据え置きを決定した際の議論内容が注目されている。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0936~0946ドル(前週末午後5時は1.0908~0918ドル)、対円では同162円32~42銭(同163円23~33銭)と、91銭の円高・ユーロ安。