〔東京外為〕ドル、148円台後半=1カ月ぶり、調整売り強まる(20日午後5時) 2023年11月20日 17時04分
20日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米利上げ停止観測を背景としたポジション調整の売りが強まり、1ドル=148円台後半と約1カ月ぶりの安値を付けた。午後5時現在は、148円90~91銭と前週末(午後5時、150円43~45銭)比1円53銭のドル安・円高。
午前は、朝方に33年ぶりの高値を付けた日経平均株価のマイナス転落や、時間外取引での米長期金利低下で売りが強まり、148円90銭前後に下落した。
午後は日経平均の下げ幅拡大や人民元高・ドル安に押され、148円70銭前後に水準を切り下げた。その後、米長期金利の持ち直しで149円10銭台に切り返したが、終盤に米金利が再び低下すると、148円80銭台に失速した。
ドル円は、海外短期筋などの売りが優勢となり、10月11日以来の安値を付けた。CPIなどインフレ指標の伸び鈍化を受けて、市場ではFRBの利上げは終了したとの見方が強まっている。市場関係者は「膨らんだ円ショートポジションを、米感謝祭を前に解消する動きが広がっている」(国内銀行)と説明。別の関係者は「ドル売り圧力は根強く、海外市場で下値模索の可能性がある」(FX会社)との見方を示している。
米国時間に10月の景気先行指数が発表されるほか、20年債入札が予定される。結果を受けた長期金利の動向に注目が集まる。
ユーロ円は下落。ユーロドルは8月31日以来、約2カ月半ぶりの高値を更新。米利上げ打ち止め観測などを受けて、ユーロ買い・ドル売りが優勢だった。午後5時現在は、1ユーロ=162円56~57銭(前週末午後5時、163円04~06銭)、対ドルでは1.0917~0917ドル(同1.0837~0838ドル)。