〔東京外為〕ドル、139円台後半=月末取引でもみ合い(31日正午) 2023年05月31日 12時03分

 31日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米債務上限引き上げ法案の採決を控えて様子見ムードが広がる中、月末の実需の取引を中心にもみ合いとなり、1ドル=139円台後半を中心に推移した。正午現在、139円77~77銭と前日(午後5時、140円26~26銭)比49銭のドル安・円高。
 前日の海外市場では、一時140円60銭台に上昇した後は財務省と金融庁、日銀の情報交換会合が開催されたことを受けて円安けん制が意識され、ドル売りが優勢となった。米長期金利の下落につれ、139円50銭台まで下押した。米国時間には、5月の米消費者景気信頼感指数を受けて140円10銭前後に上昇する場面もあったものの長続きせず、終盤にかけては139円台後半を中心に推移した。
 この日の東京時間は、海外市場の流れを受けて139円80銭前後で始まった。月末最終日で実需の売買が中心となり、輸出企業のドル売り・円買いが出て139円60銭前後に弱含む場面があった。その後は買い戻されたものの、日経平均株価の下落や時間外取引での米長期金利の低下を背景に上値が重い展開となっている。
 米債務上限問題を巡っては、引き上げ法案の採決を控えて市場では「様子見ムードが広がっている」(大手証券)という。また、「引き続き日米金融政策の違いが意識されており、ドル円が下落すると買いも入りやすい」(外為仲介業者)との声も聞かれた。
 ユーロは朝方に比べ対円、対ドルで下落している。正午現在、1ユーロ=149円61~62銭(前日午後5時、149円95~95銭)、対ドルでは1.0704~0704ドル(同1.0690~0690ドル)。

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