〔米株式〕NYダウ3日続伸、415ドル高=物価統計鈍化を好感(31日) 2023年04月01日 05時57分
【ニューヨーク時事】週末31日のニューヨーク株式相場は、米物価統計の鈍化を好感し、3日続伸した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比415.12ドル高の3万3274.15ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は208.44ポイント高の1万2221.91で引けた。
ニューヨーク証券取引所の出来高は11億8643万株。
朝方発表された2月の米個人消費支出(PCE)物価指数は前月比0.3%上昇だった。エネルギーと食品を除いたコア指数も0.3%上昇し、いずれも伸びが1月から鈍化した。コアの伸びは市場予想(0.4%上昇)を小幅に下回った。インフレ圧力が依然強いながらも鈍化していることが改めて示され、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ抑制のために進めている利上げのペースを緩めることへの期待がやや拡大。株価を支援した。
米金融大手は、FRBが賃金インフレに絡んで特に注目している「住宅を除くコアサービス」の前月比の伸びが、昨年7月以来の弱い伸びだったと指摘。この点が「FRBにとって最も明るい材料」だったとの見方を示した。
米長期金利が大幅低下したことも、成長株を中心に株価の追い風となった。この日は月末と四半期末に当たり、持ち高調整のための買いも相場を押し上げたもよう。買いの勢いは引けにかけて強まった。
市場では今月、米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)などの経営破綻をきっかけに、信用不安が拡大。金融株を中心に大きく売られ、株価が不安定化した。ただ、銀行への資金供給策などの当局の対応が奏功し、金融システム全体への波及は回避できるとの見方から、株式市場は落ち着きを取り戻している。
個別銘柄(暫定値)では、テスラが6.2%高、アルファベット(A株)が2.8%高、メタ(旧フェイスブック)が2.0%高、アップルが1.6%高。一方、マイクロン・テクノロジーが4.4%安、クラフト・ハインツが0.4%安、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが0.1%安。