〔NY石油〕WTI続伸、75.67ドル(31日) 2023年04月01日 05時16分
【ニューヨーク時事】週末31日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は続伸。インフレ関連指標の鈍化を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)による早期の利上げ停止観測が改めて台頭し、需要拡大につながるとの期待感につながった。米国産標準油種WTI中心限月5月物の清算値(終値に相当)は前日比1.30ドル(1.75%)高の1バレル=75.67ドルだった。6月物は1.31ドル高の75.80ドル。
ただ、月間ベースでは1.79%安となった。米中堅銀行破綻をきっかけに、金融システムへの懸念が高まったことから、売りが出やすかった。
朝方公表された2月の個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比5.0%上昇。伸び率は前月(5.3%=改定)から縮小し、2021年9月以来1年5カ月ぶりの低水準となった。インフレ指標としてFRBが重視する同指数が鈍化したことで、FRBが利上げに慎重になるとの思惑が広がり、リスク選好の買いが優勢となった。
イラクのクルド自治区内にある油田からトルコを経由するパイプラインが依然として稼働を停止したことに加え、複数の油田が生産量を削減していると伝わったことも相場の下支えとなった。
▽ガソリン=3日ぶり反発。中心限月4月物の清算値は3.91セント高の1ガロン=270.05セント。
▽ヒーティングオイル=4日ぶり反発。4月物の清算値は5.26セント高の1ガロン=267.63セント。