〔NY外為〕円、131円台後半=一時1カ月ぶり高値(17日) 2023年03月18日 06時25分

 【ニューヨーク時事】週末17日のニューヨーク外国為替市場では、米欧での金融不安を背景にしたリスク回避の円買い・ドル売りが加速し、円相場は一時1ドル=131円56銭まで上伸した。2月中旬以来約1カ月ぶりの高値水準。午後5時現在は131円80~90銭と、前日同時刻(133円73~83銭)比1円93銭の大幅な円高・ドル安となった。
 ニューヨーク市場は132円64銭で取引を開始。経営破綻した米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の親会社SVBファイナンシャル・グループが連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したと伝わると、米欧の金融システムの不安定化を巡る懸念が再燃した。他の金融機関に余波が及ぶことを警戒してリスク回避の動きが強まり、相対的に安全資産とされる円の買いが対ドル、対ユーロで加速。米長期金利の低下もドル売りを後押し、円はレンジを切り上げる展開となった。
 市場の関心は、米連邦準備制度理事会(FRB)が来週21、22両日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と、パウエルFRB議長の会見内容に向いている。足元では0.25%利上げが織り込まれているもよう。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0661~0671ドル(前日午後5時は1.0606~0616ドル)、対円では同140円54~64銭(同141円95銭~142円05銭)と、1円41銭の円高・ユーロ安。

市況・概況