〔米株式〕NYダウ反落、384ドル安=金融株主導(17日) 2023年03月18日 05時56分

 【ニューヨーク時事】週末17日のニューヨーク株式相場は、金融システム不安がくすぶる中を金融株主導で反落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比384.57ドル安の3万1861.98ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は86.77ポイント安の1万1630.51で引けた。
 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比26億5834万株増の40億1093万株と、過去最大を記録した。
 経営不安が高まっている米中堅銀行ファースト・リパブリック銀行を巡っては16日、米金融大手11社が計300億ドルを預金する支援策がまとまり、金融不安の沈静化が期待された。だが、この日はファースト・リパブリック銀が前日終値比30%超急落するなど、金融機関の経営に対する懸念は根強く金融株全般に売りが広がった。
 また、この日は経営破綻した米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の親会社、SVBファイナンシャル・グループが連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したと発表。投資家心理が悪化し、ダウは終日軟調な展開が続いた。
 スイスの金融大手クレディ・スイスの経営不振のほか、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での米連邦準備制度理事会(FRB)の政策にも警戒感もあり、リスク回避の動きが優勢だった。今週のナスダックは前日は4日続伸しており、長期金利低下がIT株の支援要因となった。
 個別銘柄では、トラベラーズが4.2%安と、ダウ銘柄で最大の下落率を記録。JPモルガン・チェースが3.8%安。ゴールドマン・サックスが3.7%安。メルクが3.0%安。ハネウェル・インターナショナルが2.4%安。アムジェンが2.0%安。
 一方、マイクロソフトは1.2%高。ウォルマートは0.8%高。

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