〔NY石油〕WTI反落、66.74ドル=1年3カ月ぶり安値(17日) 2023年03月18日 04時05分
【ニューヨーク時事】週末17日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、金融システム不安を背景に反落した。米国産標準油種WTIの中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比1.61ドル(2.36%)安の1バレル=66.74ドル。中心限月の清算値ベースでは、2021年12月以来、約1年3カ月ぶりの安値水準となった。5月物は1.59ドル安の66.93ドルだった。
経営破綻した米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の親会社、SVBファイナンシャル・グループはこの日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したと発表した。これをきっかけに、幾分後退していた金融不安が再燃。投資家のリスク回避の動きが強まり、株式と並びリスク資産とされる原油は売りにさらされ、一時65ドル台まで下落した。
ただその後に外国為替市場で対ユーロでドルが下落すると、ドル建てで取引される商品の割安感から下値では買いも入り、相場は下げ幅を縮めた。
市場では、原油相場が70ドルを大きく割り込んでいることを受け、米政府がこのところの放出で減少した戦略石油備蓄(SPR)の補充を始める可能性があるとの見方も浮上している。
▽ガソリン=反落。中心限月4月物の清算値は0.20セント安の1ガロン=250.15セント。
▽ヒーティングオイル=続伸。4月物の清算値は3.52セント高の1ガロン=267.87セント。