〔東京外為〕ドル、133円付近=終盤、米金利低下で下落(17日午後5時) 2023年03月17日 17時26分

 17日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、ポジション調整の売りが優勢となる中、終盤に入ると時間外取引で米長期金利が低下したことに圧迫され、一時1ドル=132円台後半に下落した。午後5時現在は、133円01~02銭と前日(午後5時、133円11~12銭)比10銭の小幅ドル安・円高。
 前日の海外時間に買いが強まった流れが継続し、東京時間は133円30銭台で始まった。いったん133円60銭付近まで浮上したが、徐々に実需売りなどが広がり、午前11時半ごろには133円10銭台に軟化。午後も調整的な売りが出て正午すぎに133円付近まで下落。押し目買いに133円30銭台に持ち直した後は調整売りが広がり、下値を切り下げた。終盤は時間外の米長期金利が低下し、一時132円70銭台に下押した。
 前日の海外時間は欧州中央銀行(ECB)が0.5%の利上げを決定。米連邦準備制度理事会(FRB)も来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを断行するとの見方から米長期金利が上昇し、ドル円を支援した。経営難に陥った米中堅ファースト・リパブリック銀行に対する米大手行の支援表明も好感され、一時133円80銭台まで上昇した。
 もっとも、東京時間は「海外時間に上げ足が速かった反動から調整的な売りが目立った」(為替ブローカー)という。また、米長期金利が東京時間に入って上げ一服となった後、終盤に低下基調となったこともドル売りを誘ったとみられる。このほか、「いったん欧米の金融不安が落ち着き、リスク回避で買われた分のドルが全般的に売り戻され、結果的にドル円は下押しを余儀なくされた面もある」(大手邦銀)との指摘が出ていた。
 ユーロは終盤、対ドルを中心に堅調。午後5時現在、1ユーロ=141円82~83銭(前日午後5時、141円43~44銭)、対ドルでは1.0662~0662ドル(同1.0625~0625ドル)。

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