〔NY石油〕WTI上伸、82ドル台(23日午前) 2023年01月23日 23時51分

 【ニューヨーク時事】週明け23日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、中国のエネルギー需要拡大懸念が強まる中で買われ、上伸している。この日から新たに中心限月となった米国産標準油種WTIの3月物は午前9時18分現在、前週末清算値(終値に相当)比0.39ドル高の1バレル=82.03ドル。
 中国で新型コロナウイルスをめぐる厳格な規制が解除された後、初めての春節(旧正月)休暇が始まった。これに伴って国内外への人の移動が増え、同国のエネルギー需要が高まることが期待されている。国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は前週末、中国でのエネルギー需要が一段と高まることで2023年のエネルギー需給が逼迫(ひっぱく)する可能性があるとの見方を示した。
 先進7カ国(G7)とオーストラリアは昨年12月5日、ロシア産原油に価格上限を導入。さらに2月5日には、軽油や燃料油などの石油製品を対象とした追加の価格上限措置の導入を予定している。こうした各国の動きがエネルギーの供給不安を高め、原油相場の押し上げ要因となっている面もある。

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