中東緊迫、リスクに浮上=インフレ低下も警戒継続―米FRB 2023年11月02日 14時20分

記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=1日、ワシントン
記者会見する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長=1日、ワシントン

 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は1日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を2会合連続で据え置いた。世界的にインフレは昨年のピークから後退し、主要国の金融政策は様子見の局面に入った。だが、中東情勢の緊迫化次第ではインフレが再燃しかねず、FRBを含め各中央銀行は警戒を緩められない状況だ。
 欧州中央銀行(ECB)は先月、2022年6月以来11会合ぶりに利上げを見送った。スイスやカナダの中銀も政策金利の据え置きを決定。コロナ禍後に深刻化したインフレの抑制を目指した主要中銀の金融引き締めは転機に差し掛かっている。
 こうした中、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘激化が波乱要因に急浮上した。産油国が集中する中東地域で衝突が拡大すれば、原油供給の混乱から石油相場が高騰し、インフレを再燃させる恐れがある。
 最近の米原油先物相場は1バレル=80ドル台を推移。世界銀行は、1973年の第1次石油危機時のように、世界の石油供給が日量600万~800万バレル減少すれば、相場は最大で現在の2倍近くに跳ね上がると予想している。
 パウエルFRB議長は記者会見で、中東情勢に関し「重大な問題だ。経済への影響を監視する」と強調した。米議会の予算審議難航による政府機関閉鎖の可能性がくすぶり続ける中で、先行きに「リスクが多い」と指摘。政策運営の環境に不透明感が強まっているとして、警戒感を改めて示した。 

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