年末に3万6000円も 2023年10月03日 15時07分

日本資産運用基盤グループ・ディレクター白滝俊之氏
 夏枯れ相場を経て、足元では日米の金利上昇、原油高に加え、海外投資家の売り越しに伴い調整色が強まっている。ただ、円安基調を背景に企業業績の好調さが見込まれる中で海外勢が買い越しに転じれば、年末に向けて日経平均株価3万6000円を目指す展開も可能だ。
 その水準の実現には、2023年4~6月期に過去最高を記録した売上高経常利益率の水準維持、価格転嫁に向けた企業の積極姿勢に加え、10月下旬から本格化する中間決算発表で業績予想の上方修正が条件となる。東京株式市場は輸出企業の割合が高く、円安が進む中で業績の落ち込みは想定しにくい。
 リスクもある。米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利の高止まりが長期化するとの見方がある。仮に1ドル150円超の円安水準が続いた場合、政府・日銀による為替介入で円高が進行する可能性も否定できない。そのシナリオでは、日経平均の下値は3万円が予想値となる。

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