円下落、149円半ば=11カ月ぶり安値―東京市場 2023年09月28日 12時46分
28日午前の東京外国為替市場は、円相場が一時1ドル=149円台半ばに下落した。昨年10月下旬以来、11カ月ぶりの安値水準を更新。米長期金利の上昇を受け、日米金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが優勢となった。正午現在は、149円42~43銭と前日比40銭の円安・ドル高。
米国では原油価格の高騰を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めが長期化するとの見方が台頭。米長期金利は約16年ぶりの高水準に上昇した。一方、日銀は大規模金融緩和を継続する方針を維持しており、金融政策の方向性の違いから、円売り圧力が強い。
歯止めのかからない円安進行に対し、記者団の取材に応じた鈴木俊一財務相は28日午前、「過度な変動があれば、あらゆる手段を排除せず適切な対応を取る」とけん制した。市場では、心理的な節目である150円を目前に、政府・日銀の為替介入への警戒感も出ている。