年末に向け堅調 2023年09月27日 14時32分
大和証券チーフグローバルストラテジスト壁谷洋和氏
東京株式市場は米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ打ち止め観測や日銀の緩和姿勢持続を背景に、堅調に推移しそうだ。日経平均株価は年末に向け、3万6000円を目指すとみている。
米国はインフレ沈静化が視野に入り、FRBの利上げも終わりに近づいているようだ。米政策金利は当面、高止まりするが、市場金利が低位基調に転じれば、ハイテクなどグロース株は勢いを取り戻し、日本の半導体関連株なども買われやすくなる。
政府が経済対策で賃金改善に焦点を当てる方針を示し、日銀も早期のマイナス金利解除観測を打ち消したことで、市場には安心感が広がった。円安基調は持続し、外需企業にとって好ましい環境といえる。
今期の上場企業の経常利益は穏健な増加が見込まれ、相場は業績に裏打ちされて底堅く推移するだろう。現時点で差し迫った大きなリスク要因は見当たらない。