下がる可能性は低い 2023年09月21日 14時50分

大和証券シニアストラテジスト細井秀司氏
 企業業績を見ると、為替レートを1ドル=125~130円で予想している会社は多い。中間決算ではかなりの増益修正が見込まれる。日本株は株価収益率(PER)が伸びなくても1株当たり利益が伸びるので、下がる可能性はあまりない。年末の日経平均株価は3万6000円を達成しそうだ。
 注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、利下げ時期の先送りが示唆された。高水準の金利が長期化すればPERの拡大が阻害され、米株の上げは鈍くなろう。ただ、為替は円安方向に引っ張られやすくなるので、日本株にとってはプラスに働くかもしれない。
 日銀は今回の金融政策決定会合では、政策変更しないだろう。日銀の需給ギャップ推定値はまだプラスになっていないので、マイナス金利解除に向けた手駒は足らない。とはいえ、政府としてはこれ以上の円安は容認できないので、総裁会見で為替をけん制する発言が出てくる可能性はある。

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