東京株、300円超下落=くすぶる金融システム不安 2023年03月20日 09時09分
20日の東京株式市場は、米欧の金融システム不安がくすぶり、売りが優勢となった。日経平均株価の下げ幅は午後に入って一時、300円を超えた。信用不安が広がっていたスイス金融大手クレディ・スイスを同業のUBSが買収することで合意し、小幅安で始まったが、その後は下げ幅を広げた。為替相場がやや円高に触れたことも重しとなった。午前の終値は、前週末比227円45銭安の2万7106円34銭だった。
東証プライム上場銘柄の約88%が値下がりした。市場関係者は「クレディ・スイス買収は安堵(あんど)感につながったが、買収額が時価を下回り、欧州市場の反応が気になる」(銀行系証券)と指摘した。
東京外国為替市場では、円相場が1ドル=132円台前半に上昇した。市場では「動揺の発端となった米銀行界で融資が細り、景気が失速する警戒感も根強い」(国内証券)といい、安全資産とされる円を買う動きが優勢となった。午前11時現在は132円34~34銭と前週末比67銭の円高・ドル安。