ボックス圏で推移 2023年02月09日 14時25分
ピクテ・ジャパン・ストラテジスト糸島孝俊氏
株式市場は日米の金融政策の行方を見極める段階にあり、3月末までは米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言や米経済指標、日銀総裁人事などに反応しながらボックス圏の動きとなるだろう。日経平均株価は2万6000~2万8500円で推移すると予想する。
市場には年後半の米利下げ期待があり、これに沿う指標が出れば株価は上昇する。ただ、利下げは円高要因でもあり、日本株の重しになることには注意が必要だ。
日銀は次期副総裁が金融引き締めに前向きかどうかも注目されている。とはいえ、いずれは政策修正をせざるを得ず、その場合も円高が進む。
1月以降、中国の「ゼロコロナ」政策転換や欧州景気の落ち込み回避などを眺めながら、株価は買い戻しの動きで上昇した。3月の日米の金融政策会合まではこの流れが続く可能性がある。為替・金利の影響を受けやすい業種は振れ幅が大きくなるため、注視したい。