4社が最高益、勢いに陰りも=21年、市場活況で―米金融大手6社 2022年01月20日 15時55分

 【ニューヨーク時事】米金融大手6社の2021年通期決算では、JPモルガン・チェースなど4社の純利益が過去最高を更新した。活発だった企業の合併・買収(M&A)の助言や株式、債券の引き受けによる手数料収入が伸びた。株式相場の上昇を背景に市場関連収益や、資産運用事業も好調だった。ただ、昨秋以降は勢いに陰りも見え、先行きの不透明感は増している。
 ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)、モルガン・スタンレーも過去最高益。残る2社は大幅増益だった。融資業務の割合が大きいJPモルガンなどの4社は、景気回復を受け、貸出金の焦げ付きに備えて積み増していた引当金を取り崩して利益計上した。
 JPモルガンやバンカメなどでは、貸出金残高が増加。経済活動の再開が進み、資金需要に回復の兆しが見られた。バンカメのモイニハン最高経営責任者(CEO)は、消費者や企業の懐具合は良好だとして、「必要であれば、さらなる借り入れが可能だ」と話す。
 米連邦準備制度理事会(FRB)は、インフレ圧力の高まりを受け、金融緩和政策を転換し、22年中に複数回の利上げを模索している。貸出金利息の増加が期待できる一方、21年の業績を支えた市場環境が悪化する懸念もある。
 一方、人手不足や人材獲得競争の激化で、各社は給与などの人件費支出が増加している。JPモルガンのダイモンCEOは「(人材確保のため)報酬面で優位に立ちたい。利益を圧迫しても仕方ない」と話す。金融界は「今後1~2年は、逆風が強まる可能性が高い」(JPモルガン幹部)と身構えている。 

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