年末にかけ上値追い 2023年09月19日 14時41分

松井証券シニアマーケットアナリスト窪田朋一郎氏
 株式市場は米利上げ停止の見方が強まるにつれて徐々に心理が改善し、上値を追う展開となりそうだ。日経平均株価は年末にかけて3万4000円台を目指すとみている。
 当面の市場は、原油高に伴い各国でいったん物価高が進み消費が鈍るとの観測から、一進一退を余儀なくされるだろう。国内では日銀が金融引き締めに向けて準備を進めているとみられ、金利上昇の恩恵を受ける銀行・保険株が買われやすい。
 しかし、日銀は実際には政治への配慮もあり、引き締めに慎重に取り組むとみられる。円安と物価高が同時に進行する形だが、外需株にとっての環境は悪くない。
 米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが11月で停止されることが明確になれば、海外勢の買いが活発化し、日本株も幅広く物色されやすくなる。ただ、物価高で国内消費が一段と減速し、市場心理が冷やされないか留意が必要だ。

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