秋以降に回復 2023年08月28日 14時41分
岡三証券シニアストラテジスト山本信一氏
株式市場は秋以降、米金利の上昇不安後退や半導体需要の底打ち期待を背景に、回復基調をたどるだろう。日経平均株価は年末に向けて3万4000円を目指すとみている。
市場参加者は9月後半ごろから、米連邦準備制度理事会(FRB)が来年にかけてどのような政策を採るかの見極めに入るだろう。米金利の落ち着きを受け、需要回復が期待される半導体関連の値がさ株に買いが入りやすくなる。
インバウンド(訪日客)は中国の今後の景気動向にかかわらず、増加を続けそうだ。このため、旅行や小売業の関連株も底堅く推移するだろう。
リスクを挙げるなら円高だ。日銀が急激に引き締め政策に向かう公算は小さいものの、米金利の落ち着きを受けて為替が1ドル=135円水準に近づくと、外需企業の業績には逆風となる。その場合、日経平均の上値追いが抑えられる可能性もある。