秋以降に回復 2023年08月18日 14時59分
丸三証券投資情報部次長・小松崎直樹氏
東京株式市場は調整局面にあるが、日本企業の業績改善への期待は根強く、秋以降には回復基調に向かいそうだ。日経平均株価は年末に向け、3万4000円を目指すとみている。
米国では最近、経済指標が想定以上に強く、連邦準備制度理事会(FRB)による利上げの長期化懸念が浮上した。米国債の格下げも市場心理を悪化させた。
日本株は4~6月の急騰への反動が出たが、過熱感の調整はおおかた済んだと言える。円安は自動車に追い風で、中国からの訪日客増加も内需企業には朗報。日銀の政策修正や東証の資本効率改善要請を受け、メガバンクは業績改善や株主還元の強化が期待される。10月後半からの決算を契機に幅広い銘柄に買いが入りやすくなるだろう。
一方、中国の不動産不況の一層の深刻化が表面化した場合、日経平均が3万0500円まで下落するリスクも想定しておきたい。