年末にかけ堅調 2023年08月07日 14時16分

極東証券経済研究所社長・佐藤俊郎氏
 株式市場は欧米の金融引き締めが一段落に向かうとの見方を背景に、堅調に推移するだろう。日経平均株価は日本のデフレ脱却も見据え、年末にかけて3万5000円台を目指すとみている。
 企業の4~6月期決算は円安基調やコロナ禍からの経済正常化を受けてまずまずで、半導体や百貨店・旅行関連の銘柄が買われやすい。日銀の長短金利操作見直しで経営改善への期待が強まる銀行も相場をけん引しそうだ。
 ただ、足元では日銀の政策見直しや米国債の格下げといった解釈が分かれやすい出来事が相次ぎ、市場は事態をそしゃくし切れていない。投資家のリスク意識が高まる局面では、日経平均が3万1000円程度まで下落する可能性もある。
 パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長らが24日からのジャクソンホール会議を契機に市場心理を落ち着かせることができるかは、目先の大きな注目点だ。

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