8月下旬から調整局面入りも 2023年08月04日 15時10分

みずほ証券シニアテクニカルアナリスト三浦豊氏
 米国の景気はそれほど悪くはなく、物価も比較的落ち着き、株式市場はバラ色のシナリオを織り込んできた。今後は好材料よりも悪材料に反応しやすくなるだろう。8月下旬以降、日米の株価はどちらかというと調整局面に入る可能性が高い。今後3カ月間の日経平均株価は3万~3万4000円で推移するとみている。
 日銀は7月下旬の金融政策決定会合で長短金利操作の運用を柔軟化した。植田和男総裁は今回の修正について為替相場を意識したと発言した。6月末の1ドル=145円台が今年の円相場の安値となり、年後半は円高気味で推移しやすくなるだろう。米国株安と円高が重なると日本株は徐々に下値を切り下げる動きになるのではないか。
 円高が進めば上場企業が業績予想の上方修正を先送りする可能性がある。日経平均の予想1株当たり利益(EPS)が増えるかどうかは中間決算を見極める必要がある。

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