年末に向け上値追いも 2023年07月10日 14時11分

レオス・キャピタルワークス経済調査室長三宅一弘氏
 東京株式市場は今夏に米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ停止が示唆されれば、市場心理が好転し、一段の上値追いが想定される。日経平均株価は年末に向け3万5000円超えを目指す可能性がある。
 直近の日本株は春先からの急騰に対するスピード調整の段階にある。日経平均は8月にかけて3万1000~3万4000円のレンジ内の推移となるだろう。
 ただし、半導体の景気サイクルは4~6月期に底打ちした可能性があるほか、コロナ禍からの経済正常化が進む中、日銀は金融緩和を維持する姿勢だ。訪日外国人消費の拡大や半導体関連の対日直接投資の増加は景気を支える要因で、東京市場の地合いは良好だ。
 投資家の最大の注目点は米金融政策の行方だ。パウエルFRB議長が8月のジャクソンホール会議で利上げ停止の姿勢を示せば、市場には朗報となる。逆に利上げ継続なら、株価の上値追いは限定的だろう。

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