決算経て高値更新 2023年07月05日 14時56分

証券ジャパン調査情報部部長大谷正之氏
 米国で7月中旬、日本では下旬に4~6月期の決算発表が始まる。そこで業績の大底が見えてくれば、先行きの収益回復期待が高まるだろう。決算発表前には投資家に疑心暗鬼が出て株価の調整が続く可能性があるが、発表を経て、高値を取っていくとみている。8月までの日経平均株価は3万2000~3万5000円程度で推移すると予想する。
 日銀短観で示された企業の設備投資計画は、かなり強かった。投資需要を背景とする企業業績の改善が見込める。価格転嫁、コスト削減、原料高の一服も業績を支えるだろう。米国では景気が緩やかに減速していることが統計などから見えてきたが、急速な景気悪化はなさそうだ。日本国内では消費の堅調さも景気を支える。
 市場では中国経済に対する懸念が出ている。ただ、同国は景気浮揚のため打てる手も多い。中国発の世界経済の減速はないと考えている。

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