上昇基調続く 2023年06月30日 14時48分
丸三証券投資情報部次長小松崎直樹氏
日本株は外需企業を中心とする好業績を背景に緩やかな上昇基調を続けそうだ。日経平均株価は9月にかけて3万4500円の高値を目指すだろう。
7月下旬から本格化する企業の4~6月期決算を機に、自動車関連銘柄が注目され、相場をけん引する公算が大きい。コロナ禍からの生産回復と円安に伴う輸出採算の改善が業績に寄与するためで、日経平均は年末に向け3万6000円に上昇する可能性も十分にある。
日本株は4月以降、海外勢の買いが先行し急速に水準を切り上げたが、「買い遅れた」と感じている機関投資家や個人投資家は依然多い。相場が下押しする場面では、彼らの買いが入りやすい。
一方、日銀が長期金利の変動許容幅の再拡大といった政策修正に踏み切れば、為替は一時的に円高に振れ、投資家心理が冷やされるだろう。日経平均が3万1500円まで下落する場面も想定しておきたい。