3万円トライへ 2023年05月08日 14時24分

レオス・キャピタルワークス経済調査室長・三宅一弘氏
 株式相場は米利上げ停止やコロナ禍からの経済活動正常化の流れを織り込みつつ、底堅く推移するだろう。日経平均株価は6月にかけて3万円の大台にトライするとみている。
 世界的にサービス消費の拡大が起き、国内でも訪日外国人の消費が本格化している。旅行や小売り、サービスといった銘柄が相場をけん引しそうだ。半導体も需要の底打ちが見え始め、関連する成長株に買いが入りやすい。
 日銀の植田和男総裁は賃金上昇や市場との対話を重視しつつ、安定的な政策運営に努めるだろう。岸田政権が掲げる日本への直接投資の拡大も、雇用にポジティブに作用するとみられる。
 懸念材料は、欧米の急速な利上げで金融機関の経営にストレスがかかっていることだ。信用収縮が広がり円高が進むと日本株には逆風で、日経平均は2万7000円台前半まで下落する可能性もある。

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