円安進行に歯止め=基調変わらずとの見方も―市場関係者 2022年08月02日 20時58分

 米国の景気後退懸念を背景に、3月から進行した急速な円安に歯止めがかかりつつある。2日の東京市場で円相場は一時1ドル=130円台半ばと、約2カ月ぶりの高値水準に上昇。市場では円買いがさらに進むとの見方がある一方、中長期的な円安基調は変わらないとの声も根強い。
 世界的なインフレで、米欧などの中央銀行が金融引き締めに動く一方、日銀は大規模金融緩和策を堅持しており、これまでは日米の金利差拡大を見込んだ円売りが優勢だった。ただ、米国では経済指標の悪化を受け景気後退観測が台頭。米長期金利の低下に伴い円が買い戻され、7月中旬に付けた139円台前半から足元で9円近く上昇した。
 市場関係者は「米国のインフレ沈静化で、一時的に円高がさらに進む可能性もある」(UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント最高投資責任者の青木大樹氏)と指摘。大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジストは「(5月の)高値の126円より円高方向に振れれば、円安基調終了の兆しが見えてくる」と予想する。
 あおぞら銀行の諸我晃チーフ・マーケット・ストラテジストは、これまでの急速な円安は「投機的な要素が大きい」と指摘。「円安トレンドは終了した」と話す。
 一方、円安修正は一時的との見方は少なくない。外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は「経済指標次第で米国の大幅利上げ観測が強まれば、円安に戻る」とみる。前出の青木氏も「年末までには米経済の過度な景気後退懸念が和らぎ、円安基調に戻る」と予想している。 

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