〔NY石油〕WTI反落、67ドル台(13日午前) 2025年03月13日 22時56分

 【ニューヨーク時事】13日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、貿易摩擦激化に伴う需要減退懸念が強まり、反落している。米国産標準油種WTIの中心限月4月物は午前9時45分現在、前日清算値(終値に相当)比0.53ドル安の1バレル=67.15ドル。
 前日公表の米エネルギー情報局(EIA)週報では、ガソリン在庫が市場予想の3倍に上る取り崩しを記録。これを受け、季節的な燃料需要の高まりを期待した買いが膨らみ、相場は早朝に一時68ドル付近まで上伸した。
 しかし、午前にかけて景気先行き不安を背景とした売りが台頭し、マイナス圏に転落。国際エネルギー機関(IEA)はこの日発表した月報で、今年の国際石油市場の需給バランスについて、供給が需要を日量60万バレル前後上回るとの予測を明らかにした。
 トランプ米政権は12日、米国に輸入される全ての鉄鋼、アルミニウムに25%の追加関税を課す措置を発動。これに対抗し、欧州連合(EU)は4月1日から、ウイスキーを含む米国産品に追加関税を導入するとしたが、トランプ氏は13日、EUからの酒類に200%の報復関税を課すと応じた。貿易摩擦の激化により、世界的に経済が打撃を受けることへの警戒感が広がっている。

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